px4_drv - Unofficial Linux driver for PLEX PX4/PX5/PX-MLT series ISDB-T/S receivers
PLEXやe-Betterから発売された各種ISDB-T/Sチューナー向けのchardev版非公式Linuxドライバです。
PLEX社のWebサイトにて配布されている公式Linuxドライバとは別物です。
対応デバイス
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PLEX
- PX-W3U4
- PX-Q3U4
- PX-W3PE4
- PX-Q3PE4
- PX-W3PE5
- PX-Q3PE5
- PX-MLT5PE
- PX-MLT8PE
-
e-Better
- DTV02-1T1S-U (実験的)
- DTV02A-1T1S-U
- DTV02A-4TS-P
インストール
このドライバを使用する前に、ファームウェアを公式ドライバより抽出しインストールを行う必要があります。
1. ファームウェアの抽出とインストール
unzip, gcc, makeがインストールされている必要があります。
$ cd fwtool
$ make
$ wget http://plex-net.co.jp/plex/pxw3u4/pxw3u4_BDA_ver1x64.zip -O pxw3u4_BDA_ver1x64.zip
$ unzip -oj pxw3u4_BDA_ver1x64.zip pxw3u4_BDA_ver1x64/PXW3U4.sys
$ ./fwtool PXW3U4.sys it930x-firmware.bin
$ sudo mkdir -p /lib/firmware
$ sudo cp it930x-firmware.bin /lib/firmware/
$ cd ../
2. ドライバのインストール
一部のLinuxディストリビューションでは、udevのインストールが別途必要になる場合があります。
DKMSを使用しない場合
gcc, make, カーネルソース/ヘッダがインストールされている必要があります。
$ cd driver
$ make
$ sudo make install
$ cd ../
DKMSを使用する場合
gcc, make, カーネルソース/ヘッダ, dkmsがインストールされている必要があります。
$ sudo cp -a ./ /usr/src/px4_drv-0.2.1
$ sudo dkms add px4_drv/0.2.1
$ sudo dkms install px4_drv/0.2.1
3. 確認
3.1 カーネルモジュールのロードの確認
下記のコマンドを実行し、px4_drv
から始まる行が表示されれば、カーネルモジュールが正常にロードされています。
$ lsmod | grep -e ^px4_drv
px4_drv 81920 0
何も表示されない場合は、下記のコマンドを実行してから、再度上記のコマンドを実行して確認を行ってください。
$ modprobe px4_drv
それでもカーネルモジュールが正常にロードされない場合は、インストールから再度やり直してください。
3.2 デバイスファイルの確認
インストールに成功し、カーネルモジュールがロードされた状態でデバイスが接続されると、/dev/
以下にデバイスファイルが作成されます。
下記のようなコマンドで確認できます。
PLEX PX-W3U4/W3PE4/W3PE5を接続した場合
$ ls /dev/px4video*
/dev/px4video0 /dev/px4video1 /dev/px4video2 /dev/px4video3
チューナーは、px4video0
から ISDB-S, ISDB-S, ISDB-T, ISDB-T というように、SとTが2つずつ交互に割り当てられます。
PLEX PX-Q3U4/Q3PE4/Q3PE5を接続した場合
$ ls /dev/px4video*
/dev/px4video0 /dev/px4video2 /dev/px4video4 /dev/px4video6
/dev/px4video1 /dev/px4video3 /dev/px4video5 /dev/px4video7
チューナーは、px4video0
から ISDB-S, ISDB-S, ISDB-T, ISDB-T, ISDB-S, ISDB-S, ISDB-T, ISDB-T というように、SとTが2つずつ交互に割り当てられます。
PLEX PX-MLT5PEを接続した場合
$ ls /dev/pxmlt5video*
/dev/pxmlt5video0 /dev/pxmlt5video2 /dev/pxmlt5video4
/dev/pxmlt5video1 /dev/pxmlt5video3
すべてのチューナーにおいて、ISDB-TとISDB-Sのどちらも受信可能です。
PLEX PX-MLT8PEを接続した場合
$ ls /dev/pxmlt8video*
/dev/pxmlt8video0 /dev/pxmlt8video3 /dev/pxmlt8video6
/dev/pxmlt8video1 /dev/pxmlt8video4 /dev/pxmlt8video7
/dev/pxmlt8video2 /dev/pxmlt8video5
すべてのチューナーにおいて、ISDB-TとISDB-Sのどちらも受信可能です。
e-Better DTV02-1T1S-U/DTV02A-1T1S-Uを接続した場合
$ ls /dev/isdb2056video*
/dev/isdb2056video0
すべてのチューナーにおいて、ISDB-TとISDB-Sのどちらも受信可能です。
e-Better DTV02A-4TS-Pを接続した場合
$ ls /dev/isdb6014video*
/dev/isdb6014video0 /dev/isdb6014video2
/dev/isdb6014video1 /dev/isdb6014video3
すべてのチューナーにおいて、ISDB-TとISDB-Sのどちらも受信可能です。
アンインストール
1. ドライバのアンインストール
DKMSを使用せずにインストールした場合
$ cd driver
$ sudo make uninstall
$ cd ../
DKMSを使用してインストールした場合
$ sudo dkms remove px4_drv/0.2.1 --all
$ sudo rm -rf /usr/src/px4_drv-0.2.1
2. ファームウェアのアンインストール
$ sudo rm /lib/firmware/it930x-firmware.bin
受信方法
recpt1やBonDriverProxy_Linux等のPTシリーズ用chardevドライバに対応したソフトウェアを使用することで、TSデータを受信することが可能です。
recpt1は、PLEX社より配布されているものを使用する必要はありません。
BonDriverProxy_Linuxと、PLEX PX-MLT5PEやe-Better DTV02A-1T1S-Uなどのデバイスファイル1つでISDB-TとISDB-Sのどちらも受信可能なチューナーを組み合わせて使用する場合は、BonDriverとしてBonDriverProxy_Linuxに同梱されているBonDriver_LinuxPTの代わりに、BonDriver_LinuxPTXを使用してください。
LNB電源の出力
PLEX PX-W3U4/Q3U4/W3PE4/Q3PE4
出力なしと15Vの出力のみに対応しています。デフォルトではLNB電源の出力を行いません。
LNB電源の出力を行うには、recpt1を実行する際のパラメータに --lnb 15
を追加してください。
PLEX PX-W3PE5/Q3PE5
出力なしと15Vの出力のみに対応しているものと思われます。
PLEX PX-MLT5PE
対応しておりません。
PLEX PX-MLT8PE
不明です。
e-Better DTV02-1T1S-U/DTV02A-1T1S-U
対応しておりません。
e-Better DTV02A-4TS-P
不明です。
備考
内蔵カードリーダーやリモコンについて
このドライバは、各種対応デバイスに内蔵されているカードリーダーやリモコンの操作には対応していません。
また、今後対応を行う予定もありません。ご了承ください。
e-Better DTV02-1T1S-Uについて
e-Better DTV02-1T1S-Uは、個体によりデバイスからの応答が無くなることのある不具合が各所にて多数報告されています。そのため、このドライバでは「実験的な対応」とさせていただいております。
上記の不具合はこの非公式ドライバでも完全には解消できないと思われますので、その点は予めご了承ください。
e-Better DTV02A-1T1S-Uについて
e-better DTV02A-1T1S-Uは、DTV02-1T1S-Uに存在した上記の不具合がハードウェアレベルで修正されています。そのため、このドライバでは「正式な対応」とさせていただいております。
技術情報
デバイスの構成
PX-W3PE4/Q3PE4/MLT5PE/MLT8PE, e-Better DTV02A-4TS-Pは、電源の供給をPCIeスロットから受け、データのやり取りをUSBを介して行います。
PX-W3PE5/Q3PE5は、PX-W3PE4/Q3PE4相当の基板にPCIe→USBブリッジチップを追加し、USBケーブルを不要とした構造となっています。
PX-Q3U4/Q3PE4は、PX-W3U4/W3PE4相当のデバイスがUSBハブを介して2つぶら下がる構造となっています。
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PX-W3U4/W3PE4
- USB Bridge: ITE IT9305E
- ISDB-T/S Demodulator: Toshiba TC90522XBG
- Terrestrial Tuner: RafaelMicro R850 (x2)
- Satellite Tuner: RafaelMicro RT710 (x2)
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PX-Q3U4/Q3PE4
- USB Bridge: ITE IT9305E (x2)
- ISDB-T/S Demodulator: Toshiba TC90522XBG (x2)
- Terrestrial Tuner: RafaelMicro R850 (x4)
- Satellite Tuner: RafaelMicro RT710 (x4)
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PX-W3PE5
- PCIe to USB Bridge: ASIX MCS9990CV-AA
- USB Bridge: ITE IT9305E
- ISDB-T/S Demodulator: Toshiba TC90522XBG
- Terrestrial Tuner: RafaelMicro R850 (x2)
- Satellite Tuner: RafaelMicro RT710 (x2)
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PX-Q3PE5
- PCIe to USB Bridge: ASIX MCS9990CV-AA
- USB Bridge: ITE IT9305E (x2)
- ISDB-T/S Demodulator: Toshiba TC90522XBG (x2)
- Terrestrial Tuner: RafaelMicro R850 (x4)
- Satellite Tuner: RafaelMicro RT710 (x4)
PX-MLT8PEは、同一基板上にPX-MLT5PE相当のデバイスと、3チャンネル分のチューナーを持つデバイスが実装されている構造となっています。
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PX-MLT5PE/MLT8PE5
- USB Bridge: ITE IT9305E
- ISDB-T/S Demodulator: Sony CXD2856ER (x5)
- Terrestrial/Satellite Tuner: Sony CXD2858ER (x5)
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PX-MLT8PE3
- USB Bridge: ITE IT9305E
- ISDB-T/S Demodulator: Sony CXD2856ER (x3)
- Terrestrial/Satellite Tuner: Sony CXD2858ER (x3)
DTV02-1T1S-U/DTV02A-1T1S-Uは、ISDB-T側のTSシリアル出力をISDB-S側と共有しています。そのため、同時に受信できるチャンネル数は1チャンネルのみです。
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DTV02-1T1S-U/DTV02A-1T1S-U
- USB Bridge: ITE IT9303FN
- ISDB-T/S Demodulator: Toshiba TC90532XBG
- Terrestrial Tuner: RafaelMicro R850
- Satellite Tuner: RafaelMicro RT710
DTV02A-4TS-Pは、PX-MLT5PEから1チャンネル分のチューナーを削減した構造となっています。
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DTV02A-4TS-P
- USB Bridge: ITE IT9305E
- ISDB-T/S Demodulator: Sony CXD2856ER (x4)
- Terrestrial/Satellite Tuner: Sony CXD2858ER (x4)
TS Aggregation の設定
sync_byteをデバイス側で書き換え、ホスト側でその値を元にそれぞれのチューナーのTSデータを振り分けるモードを使用しています。